イトーヨーカドー伊藤雅俊氏と松下幸之助氏
イトーヨーカドーグループの伊藤雅俊名誉会長の著書「商いの道」に、伊藤名誉会長が
松下幸之助氏を訪問した際のエピソードがあります。
昭和50年頃の話で、伊藤名誉会長が50歳位、松下幸之助氏は80代半ば位でした。
当時の伊藤名誉会長は、松下幸之助氏から見れば息子ほどの一小売業者だった
わけです。
松下幸之助氏は、伊藤会長をエレベーターで一階まで送ってくれたそうです。
伊藤会長は、身に余る光栄、という感じではなく、したたかな商人魂を見せつけられた、
と書いておられます。
「出会う人一人一人を大切にして商いをしていかなければならない、という考えが
骨の髄までしみこんでいる」
伊藤名誉会長は、松下幸之助にこんな印象をもたれました。
出会う人一人一人を大切にする、お辞儀一つに心をこめる、
誠実に接して、信頼を得る。
そうしなければ商売で食べていくのが難しかったのです。
厳しい時代で商いをされてきた先達の方々に学びたいと思います。