夢の牛丼
「東の羽生、西の村山」と称され、29歳で腎臓病のために亡くなった将棋の
村山聖9段にこんなエピソードがあります。
亡くなる直前、村山9段は入院していたのですが、お父さんに
「牛丼を買ってきて欲しい」と頼みました。
お父さんは近くの牛丼屋で牛丼弁当を買ってきてくれました。
村山9段はその牛丼弁当を見て、「牛丼は吉野家じゃないとだめだよ」といいます。
お父さんは牛丼屋へ行ったことがなかったのです。
ほどなくして村山9段は亡くなります。
村山聖9段にとって、吉野家の牛丼は死ぬ間際の夢だったのです。
昼時に行くと込んでいて、たまに注文を間違えられたりしていらいら
しながら食べる吉野家の牛丼を食べることが夢だった人がいるのです。
牛丼でもカツどんでも当たり前に食べられる。ありがたいことです。