コルベ神父②
コルベ神父の収容されていたアウシュビッツでの体験を記したフランクルの著書
「夜と霧」に、こんなエピソードが紹介されています。
フランクルは他の囚人と共に、アウシュビッツからダッハウの収容所へ
移送されることになりました。
貨車にたくさんの囚人を詰め込んでの移動です。移動中、フランクルの故郷である
オーストリアの村を通りました。故郷の村を一目みたいと思ったフランクルは、
小さな窓のそばに行かせてもらうように貨車内の囚人に頼みました。
すると囚人は言いました。
「もう十分故郷は見てるだろうから今また見る必要はない!」
収容された人達は自己中心的になり、人心も荒廃してしまいます。
そんな中で餓死刑を言い渡された人の身代わりになるなんて、奇跡のようです。
コルベ神父のような人がいたんだ、と思うと希望が湧いてきます。